本日の名台詞
「評論家ってのは、DJだと思うんだ」
「作曲家が曲を作って、演奏家がそれを演る。DJはそれを切り貼りして、つないで、いじくって、重ねて、全然べつのものを創り上げる。ジュリアンは、知らなかっただろ? こんな音楽があるってこと。評論家も同じなんだ」
「評論て、文芸なんだよ。どんだけ学者面したって、要するに文章読ませて愉しませてお金もらってるんだ。ぼくらは――」
「ぼくらは、音楽家のつくったものをネタにして、切り貼りして、つないで、いじくって、ほめそやして、こき下ろして、面白い文章を作る。それは、たぶんジュリアンの知らなかった音楽。でも、そこにリスペクトがなきゃ、書けない」
「少なくとも、ぼくはそう。あるいはリスペクトもなしに、レコードを踏みつけるみたいにして書いてるやつもいるのかもしれない。そんなのは消えてしまえばいいと思う。そんなの、読めばわかる。言葉ならいくらでも嘘がつけると思うかもしれないけど、そうじゃない」
作者 :すぎいひかる:杉井光
絵師 :うえだりょう:植田亮
デザイン:?
編集 :?
キャラ :直巳 (140 P)
▼本日の作品&台詞解説▼
素敵な恋愛小説であり、音楽小説でもあり。
では台詞解説。
真冬をさらいにきた?少年ユーリとのやりとり。私自身は紹介文は書いても評論レベルにはなってませんが、日常的に紹介文を創る一人として自戒の言葉にしたいです。
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